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北村 智; 鹿園 直哉; 田中 淳
Plant Journal, 37(1), p.104 - 114, 2004/01
被引用回数:383 パーセンタイル:99.06(Plant Sciences)アントシアニンやプロアントシアニジン(PA)などのフラボノイド化合物は植物体内でさまざまな機能を発揮する。これらフラボノイドは細胞質で合成され最終的に液胞に蓄積されるが、この輸送・蓄積機構についてはほとんど不明である。イオンビームで誘発したシロイヌナズナの新規突然変異体transparent testa 19(tt19)は、栄養器官でのアントシアニン色素並びに種皮の色素の減少した表現型を示した。染色体歩行及びPCR解析によりTT19遺伝子を単離し、TT19遺伝子がグルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)をコードしていることを明らかにした。ペチュニアのホモログ候補であるAN9遺伝子をtt19変異体で発現させると、栄養器官でのアントシアニン蓄積は相補されたが種皮色は相補されなかった。このことは、TT19遺伝子は、アントシアニンの液胞内蓄積に必須であることだけでなく、AN9にはない機能をも有していることを示唆している。さらに、tt19変異体でのPA前駆体の蓄積パターンは、野生型のパターンと異なるものであった。これらの結果から、TT19遺伝子は、アントシアニンだけでなくPAの蓄積過程にも関与していることが明らかとなった。